『成瀬は天下を取りにいく』をAudibleで聞いた感想

一般書

こんにちは、公認心理師のだびでです。

今回はAudibleで聞いてすごくおもしろかった宮島未奈さんが書いた『成瀬は天下を取りに行く』の感想を書いていきます。

本書を読んだきっかけ

Audibleを開くたびにおすすめに出てくる謎の本…。私は普段、カウンセリングの本や精神疾患の本など仕事に関係する本とミステリー小説しか読んでいません。

そんな私にとって、正直に言うと本書はあまり興味をひく本ではありませんでした。しかし、あまりにも長いこと表示されていたので「そんなに勧めてくるなら聴いてやろうじゃないか」と聴くことにしました。

そしたら、なんとすごく面白い。続きが気になって、通勤中や夜のリラックスタイムに積極的に聴いていつのまにか終わっていました。Audibleが勧めるだけある…、私からもおすすめの一冊になりました。

作品情報
書名:成瀬は天下を取りにいく
著者:宮島未奈
出版:新潮社(2023/3/17)
頁数:208ページ

作者概要

本書を書いた宮島未奈さんは、静岡県富士市出身、京都大学文学部卒業の作家です。2021年には「ありがとう西武大津店」で「女による女のためのR-18文学賞」大賞、読者賞、友近賞をトリプル受賞して話題になりました。

そして、今回のブログで紹介する『成瀬は天下を取りに行く』で2024年本屋大賞を受賞。続編である「成瀬は信じた道をいく」と合わせて累計100万部を突破しています。

あらすじ(引用)

中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭にし、二百歳まで生きると堂々宣言。今日も全力で我が道を突き進む成瀬から、誰もが目を離せない! 話題沸騰、圧巻のデビュー作。

宮島未奈「成瀬あかりシリーズ」特設サイト | 新潮社

感想

目標に向かってまっすぐに進んでいく成瀬から勇気と笑いをいただきました。

仕事柄なのかどうしても登場人物がどのような性格、特徴があるのかを気にしながら読んでしまいます。そして、主人公の成瀬あかりはおそらく「自閉症スペクトラム障害」(ASD)の特性を持ってるような気がしています。私は医者でも作者でもないので本当のことは分かりませんが、私はそのように読みました。

日本では、理解が得られていない、発達障害。その特性を持った少女が強く生きていく、「かっこいい」と思わせてくれる。1つの目標に向かって突き進むことが周りを動かしていく。そんな希望を感じることができました。

小説は登場人物のストーリーを体験する没頭体験です。共感し、疑問が湧いて、感動する。もしかしたら、カウンセリングと近いものがあるのかもしれないですね。ミステリー以外のジャンルも面白いと気づかせてくれた一冊でした。

最後に

ユーモアと勇気をくれながらも、ゆっくりと自分の人生について考えさせられる本です。

皆さんもぜひ読んで(聴いて)みてください。

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