つらい気持ちが湧いたとき、その考え方のクセに気づき、もう少し楽な視点を見つける——認知再構成法は、認知行動療法(CBT)の中核的な技法のひとつです。
この記事では、私がAIを使用して自作したブラウザだけで使える認知再構成法ワークシートの使い方と活用のコツをご紹介します。
ワークシートの概要
このツールは、認知再構成法の流れを 7つのステップ に分けて進められるセルフモニタリング用ワークシートです。HTMLファイルをブラウザで開くだけで使えます。アプリのインストールや会員登録は不要です。
7つのステップ
状況 — 気分が変化した場面を具体的に記録します
気分・感情 — そのとき感じた感情と、その強さ(0〜100%)を記入します
自動思考 — 頭に浮かんだ考えやイメージを書き出します
認知の歪みチェック — 自動思考に含まれる思考パターンを10種類から選びます
根拠と反証 — 自動思考を支持する事実と、それに反する事実を整理します
適応的思考 — よりバランスのとれた考え方を導き出します
気分の再評価 — 適応的思考を踏まえて、気分の変化を確認します
使い方
基本の流れ
ステップ1から順番に、各欄に記入していきます。すべて埋まったら「まとめを表示」ボタンを押すと、記入内容が一覧で確認できます。
感情の追加: ステップ2では「+ 感情を追加」ボタンで、複数の感情を記入できます
認知の歪み: ステップ4では、各パターンにカーソルを合わせると簡単な解説がポップアップ表示されます。該当するものをクリックで選択してください(複数選択可)
記録の保存: 「記録を保存」ボタンを押すと、ブラウザに記録が保存されます。次回アクセス時に過去の記録を振り返ることができます
印刷: 「🖨️ 印刷」ボタンを押すと、記入内容がA4用紙1枚にまとまった印刷用ページが表示されます
テキスト出力: まとめ画面からファイルとしてダウンロードすることもできます
使い方のコツ
💡 「状況」は5W1Hで具体的に
「嫌な気分になった」だけでなく、いつ・どこで・誰と・何をしていたかを具体的に書きましょう。後から振り返ったときに場面を思い出しやすくなります。
💡 感情と思考を分けて書く
「不安」「悲しみ」「怒り」などは感情(ステップ2)、「自分はダメだ」「きっと失敗する」などは思考(ステップ3)です。この2つを分けて記録することが、認知再構成法の大切なポイントです。
💡 「ホットな思考」を見つける
ステップ3では、最もつらい気持ちと結びついている考え(ホットな思考)を見つけることが重要です。それが見つかると、ステップ5以降の作業がより効果的になります。
💡 「根拠」には事実だけを書く
ステップ5の「根拠」と「反証」には、解釈や推測ではなく、観察できた事実を書きましょう。「上司が怒っていたに違いない」は解釈であり、「上司が眉をひそめた」が事実です。
💡 適応的思考は「ポジティブ思考」ではない
ステップ6の適応的思考は、無理にポジティブに考えることではありません。根拠と反証の両方を踏まえた、現実的でバランスのとれた考え方を目指しましょう。
💡 気分が少しでも変化したら成功
ステップ7の再評価で、気分の強さが少しでも下がれば、それは認知再構成がうまくいったサインです。大きな変化がなくても、「別の見方もできる」と気づけたこと自体に価値があります。
💡 繰り返し使うことで効果が高まる
認知再構成法は、繰り返し取り組むことで思考のクセへの気づきが深まり、日常の中で自然と柔軟な考え方ができるようになっていきます。「記録を保存」機能を活用して、定期的に振り返ってみましょう。
注意点
このツールはセルフモニタリングの補助を目的としています。 医療行為や心理療法の代替ではありません。
深刻な精神的苦痛がある場合は、このツールだけで対処しようとせず、医療機関や専門家(公認心理師・臨床心理士など)にご相談ください
データの保存先はお使いのブラウザ(localStorage)のみです。サーバーへの送信やクラウド同期は一切行われません。ただし、ブラウザのデータを消去すると記録も失われます
共有PCをお使いの場合は、使用後に「履歴をクリア」ボタンで記録を削除することをおすすめします
認知行動療法についてより深く学びたい方は、専門書や医療機関での心理教育プログラムの利用もご検討ください
認知再構成法は、自分の考え方のパターンに気づくための「鏡」のようなものです。このワークシートが、少しでも心の整理のお役に立てれば幸いです。

