【無料ツール】活動記録表 — 使い方ガイド【認知行動療法】

認知行動療法

「最近なんだかやる気が出ない」「何もしていない気がする」——そんなとき、実際の行動を振り返ってみると、意外と多くのことをしていたり、気分が良かった時間帯が見つかったりするものです。

行動活性化は、認知行動療法(CBT)の中核的な技法のひとつ。日々の活動と気分の関係を「見える化」することで、回復のきっかけをつかむアプローチです。

「やる気が出ない…」から抜け出す方法|行動活性化で気分を改善しよう【認知行動療法】
気分が落ち込んでいるとき、「やる気が出ないから何もできない…」とスマホを見たり、ベッドに寝転んで過ごしてしまうことはありませんか?こうした状態が続くと、生活の質が下がり、さらに気分も沈んでしまうという悪循環に陥りやすくなります。…

この記事では、ブラウザだけで使える活動記録表の使い方と活用のコツをご紹介します。

活動記録表はこちら


活動記録表とは

このツールは、1週間の活動を時間帯ごとに記録し、そのときの気分・楽しさ・達成感を数値化できるセルフモニタリング用の記録表です。HTMLファイルをブラウザで開くだけで使えます。アプリのインストールや会員登録は不要です。

記録できる3つの評価軸

  1. 気分(0〜10) — そのときの全体的な気分の良さ
  2. 楽しさ – Pleasure(0〜10) — 活動から得られた楽しさや喜び
  3. 達成感 – Mastery(0〜10) — 活動をやり遂げたことへの達成感や充実感

操作の流れ(ステップごとに解説)

実際の画面を使って、一歩ずつ操作を確認していきましょう。

STEP 1:ツールを開く

ページを開くと、月〜日の曜日 × 時間帯(6:00〜23:00)のカレンダーが表示されます。今週の日程が自動でセットされ、今日の曜日が赤くハイライトされます。「◀ 前の週」「次の週 ▶」ボタンで別の週への移動も可能です。

活動記録表の初期画面(空の状態)

STEP 2:記録したいセルをクリック

記録したい曜日と時間帯のセルをクリックすると、入力フォームが開きます。上部に「○月○日(曜日)○:00 の記録」と表示されるので、対象の時間帯を確認できます。

セルをクリックすると開く入力フォーム(空の状態)
セルをクリックすると入力フォームが開く。活動内容・メモ・3つのスライダーが入力できる

STEP 3:活動内容を入力する

以下の項目を入力します。

  • 活動内容(必須):「朝の散歩」「仕事の会議」「読書」など、その時間に行った活動を入力
  • 詳細・メモ(任意):「近所の公園を30分歩いた」など補足したい内容を記入
  • 気分(0〜10):そのときの全体的な気分をスライダーで評価
  • 楽しさ(0〜10):活動の楽しさ・喜びをスライダーで評価
  • 達成感(0〜10):活動のやりがい・充実感をスライダーで評価
入力フォームに活動内容を記入した状態
活動名・メモを入力し、気分・楽しさ・達成感をスライダーで評価したところ

STEP 4:「保存」をクリック

「保存」ボタンを押すと、フォームが閉じてカレンダーのセルに活動名と3つの評価バッジ(気・楽・達)が表示されます。データはブラウザに自動保存されます。

1件保存後の活動記録表。セルに活動名とバッジが表示されている
保存するとセルに活動名と色付きバッジが表示される。青=気分、橙=楽しさ、緑=達成感

STEP 5:繰り返して1週間分記録する

同じ手順を繰り返して1週間分の活動を記録していきましょう。すべてのコマを埋める必要はありません。印象に残った活動気分が変化した場面を中心に記録するだけで十分です。

1週間分の活動を記録した活動記録表の記入例
記入例:月〜木に活動を記録した状態。気分の変化や活動パターンが一目でわかる

STEP 6:今週のまとめを確認する

カレンダーの下にスクロールすると「今週のまとめ」が表示されます。記録数・平均気分・平均楽しさ・平均達成感が自動集計されます。また日別の推移グラフで1週間の傾向を一目で把握できます。

今週のまとめ:記録数10件、平均気分5.8、平均楽しさ5.8、平均達成感5.8
「今週のまとめ」セクション。記録数・平均スコアが自動計算される
日別の気分・達成感・楽しさの推移グラフ
日別の推移グラフ。棒グラフで曜日ごとの気分・楽しさ・達成感の変化が確認できる

使い方

便利な機能

  • 週の切り替え: 「◀ 前の週」「次の週 ▶」ボタンで過去や未来の週に移動できます
  • 週間サマリー: 記録数、平均気分・楽しさ・達成感がカレンダーの下に自動表示されます
  • 日別チャート: 気分・楽しさ・達成感の日別推移が棒グラフで可視化されます
  • テキスト出力: 「📥 テキスト出力」ボタンで .txt ファイルとしてダウンロードできます
  • 印刷: 「🖨️ 印刷」ボタンでブラウザの印刷機能から紙やPDFに出力できます
  • リセット: 「この週をリセット」ボタンで、その週のデータをすべて削除できます

使い方のコツ

💡 まずは「記録するだけ」でOK

最初から完璧に埋める必要はありません。気がついたとき、覚えている活動だけ記録するところから始めましょう。1日に2〜3個でも十分です。記録を続けること自体が、行動活性化の第一歩です。

💡 すべての時間を埋めなくていい

18時間分の時間帯がありますが、すべて埋める必要はありません。印象に残った活動や、気分の変化があった場面を中心に記録すると、振り返りがしやすくなります。

💡 「楽しさ」と「達成感」を分けて評価する

この2つを分けることが行動活性化のポイントです。たとえば:

  • 掃除 → 楽しさは低いけれど、達成感は高い
  • 動画を見る → 楽しさは高いけれど、達成感は低い

どちらが「良い・悪い」ではなく、自分にとってどんな活動がどんな気分につながるかを知ることが大切です。

💡 「気分が良かった時間」に注目する

記録が溜まってきたら、気分が高かった時間帯や活動に注目してみましょう。「意外とこの活動のあとは気分がいい」 という発見が、次の行動のヒントになります。

💡 週間サマリーとチャートを活用する

カレンダーの下に表示される週間サマリー日別チャートを見ると、1週間の全体的な傾向がひと目でわかります。「水曜日は気分が下がりやすい」「週末は達成感が低い」など、自分のパターンに気づくきっかけになります。

💡 1週間ごとに振り返る

週の終わりに、記録を見返してみましょう。以下のような問いかけが役立ちます:

  • 今週、一番気分が良かったのはいつ? 何をしていた?
  • 楽しさと達成感のバランスはどうだった?
  • 来週、増やしたい活動はある?

活用シーン

🏥 臨床場面での活用

行動活性化はうつ病の治療で広く用いられている技法です。セラピストとクライエントが一緒にこの記録表を見ながら、以下のような検討ができます:

  • 活動レベルの変化の確認
  • 回避行動のパターンの発見
  • 楽しさ・達成感の高い活動の特定と計画

📝 セルフケアとして

専門家のサポートがなくても、セルフモニタリングとして日常的に活用できます。「なんとなくの感覚」を数値化することで、自分の状態をより客観的に把握できるようになります。


注意点

このツールはセルフモニタリングの補助を目的としています。 医療行為や心理療法の代替ではありません。

  • 深刻な精神的苦痛がある場合は、このツールだけで対処しようとせず、医療機関や専門家(公認心理師・臨床心理士など)にご相談ください
  • データの保存先はお使いのブラウザ(localStorage)のみです。サーバーへの送信やクラウド同期は一切行われません。ただし、ブラウザのデータを消去すると記録も失われます
  • 共有PCをお使いの場合は、使用後に「この週をリセット」ボタンで記録を削除することをおすすめします
  • 行動活性化についてより深く学びたい方は、専門書や医療機関での心理教育プログラムの利用もご検討ください

行動活性化の活動記録表は、日々の「行動」と「気分」のつながりを見える化するツールです。小さな記録の積み重ねが、気分の回復への道しるべになります。ぜひ日常のセルフケアに取り入れてみてください。

活動記録表はこちら

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