「最近ずっと気分が重い」「眠れない日が続いている」「もしかしてうつかも……」——そんな不安を感じたとき、自分の状態を少し客観的に把握できるツールがあります。
うつの症状は、「気分が落ち込む」だけでなく、睡眠・食欲・集中力・身体の動きなど多岐にわたります。頭の中だけで「うつかどうか」を判断しようとすると、症状を見落としたり、逆に過剰に心配したりしがちです。
このページでは、国際的に使われている自己記入式の抑うつ評価ツール「QIDS-J(簡易抑うつ症状尺度)」を、ブラウザ上で無料で実施できる形で公開しています。
QIDS-Jとは?
QIDS-J(Quick Inventory of Depressive Symptomatology – Japanese版)は、うつ病の重症度を評価するために開発された16項目の自己記入式スクリーニングツールです。睡眠・気分・食欲・集中力・自己評価など、DSM(精神疾患の診断基準)に対応した9つのうつ症状領域をカバーしています。
ゲームで例えると、現在の「状態異常(うつ症状)」の種類と重さをスキャンするツールです。スコアを見ることで「今どのくらいHPが減っているか」の目安が把握でき、専門家への相談の判断材料にもなります。
こんな時に使えます
- 「うつかもしれない」と感じていて、自分の状態を把握したいとき
- 精神科・心療内科を受診する前に、症状を整理しておきたいとき
- 治療中の経過を自分でモニタリングしたいとき(※主治医と共有を推奨)
- 家族や身近な人のうつ症状のチェックリストとして使いたいとき
- うつ病について学んでいて、評価ツールを実際に体験してみたいとき
使い方(2ステップ)
STEP.1 ― 過去7日間の状態で回答する 16項目の質問に対して「過去7日間の自分の状態」に最も当てはまる選択肢を選びます。
STEP.2 ― スコアと結果を確認する 合計点が自動計算され、重症度の目安(軽度・中等度・重度など)が表示されます。
⚠️ 重要:このツールはスクリーニング目的のものであり、診断ではありません。スコアが高い場合や、日常生活に支障が出ている場合は、必ず精神科・心療内科の専門家にご相談ください。
▼ QIDS-J(無料・ブラウザで使えます)
📋 簡易抑うつ症状尺度 (QIDS-J)
16項目の自己記入式の評価尺度で、うつ病の重症度を評価できます
睡眠(問1〜4)、食欲/体重(問6〜9)、精神運動(問15・16)は、それぞれ最も高い点数のみが採点に使われます。自動計算されますので、すべての項目にお答えください。
📊 結果
この結果はあくまでスクリーニング(ふるい分け)であり、診断ではありません。
気になる結果が出た場合は、医療機関への相談をおすすめします。
※ このツールはセルフモニタリングの補助を目的としています。医学的な診断に代わるものではありません。
深刻な精神的苦痛がある場合は、専門家にご相談ください。
データはお使いのブラウザ(localStorage)にのみ保存され、外部に送信されることはありません。
ツールを使うコツ
「過去7日間」の状態を正直に答える
「今日の調子」ではなく、過去1週間全体を振り返って答えてください。調子が良い日と悪い日が混在していた場合は、「どちらかといえばどうだったか」を基準にすると答えやすくなります。過少申告も過大申告も避けて、できるだけ正直に回答することが、正確なスコアにつながります。
スコアは「目安」として使う
QIDS-Jのスコアは「この数値以上だとうつ病」という診断ツールではありません。あくまで症状の重さの目安として参考にするものです。スコアが低くても「つらい」と感じているなら専門家への相談は有効ですし、スコアが高くても日常生活への影響は人によって異なります。
定期的に記録して変化を追う
1回だけ測定するより、1〜2週間ごとに記録していくことで「症状が改善しているか」「悪化していないか」を追いやすくなります。治療中の方は主治医との面談前に記録しておくと、状態の変化を共有する際に役立ちます。
関連記事・ツール
このシートと組み合わせて使うと効果的な記事とツールです。
- 👉 うつ病とは?症状と支援:うつの症状・治療・回復について学びたいときに
- 👉 行動活性化とは?解説記事:うつの気分改善に使える行動アプローチを知りたいときに
- 👉 活動記録表:気分と行動のパターンを日々記録していきたいときに
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- 👉 認知行動療法(CBT)とは?:うつへのCBTアプローチの全体像を学びたいときに
まとめ
「うつかもしれない」という不安を頭の中だけで抱えていると、実態より大きく感じることも、逆に見過ごすこともあります。QIDS-Jは、その不安を少し「見える化」するためのツールです。
スコアを見て「やっぱりちゃんと休まないといけない」と気づくこともあれば、「思ったより回復してきている」と確認できることもあります。自分の状態を数値で把握することは、回復への第一歩になります。
スコアが高かった場合は、一人で抱え込まずに精神科・心療内科への相談を検討してください。専門家への相談は「弱さ」ではなく、「攻略のために専門家のサポートを借りる選択」です。