みなさん、こんにちは。公認心理師のだびでです。
「最近、なんとなく調子が悪い…」 「特別なトラブルはないはずなのに、なぜか疲れが取れない」
そんなふうに感じることはありませんか? 実は、心のエネルギーを奪うのは「嫌なこと」だけではありません。結婚や昇進といった「嬉しい出来事」であっても、脳にとっては大きな負担(ストレス)になることがあるのです。
今回は、心理学の古典的研究であるホームズとレイの「社会的再適応評価尺度」を使って、人生のイベントがどれくらい心に負荷をかけるかをランキング形式で解説します。
※1967年の米国の研究ですが、人間の「心の仕組み」を知る上で現代でも変わらない重要な指標です。自分の疲れの正体を知るヒントにしてください。
そもそも、なぜ「ランキング」ができるの?
「ストレス」と聞くと、皆さんは何を思い浮かべますか?
嫌な上司、終わらない仕事、人間関係のトラブル……多くの人が「辛くて苦しいこと」をイメージするでしょう。
しかし、心理学の世界では少し違った捉え方をします。
「ストレスとは、良いことであれ悪いことであれ、変化に対して心が『適応』しようとする反応のこと」なのです。
このメカニズムを世界で初めて数値化したのが、1967年にアメリカの精神科医トーマス・ホームズ(Thomas Holmes)とリチャード・レイ(Richard Rahe)が発表した「社会的再適応評価尺度(Social Readjustment Rating Scale: SRRS)」です。
彼らは5,000人以上の患者の臨床データと生活史を調査し、病気を発症する前に、どのような「ライフイベント(人生の出来事)」を経験していたかを分析しました。
そして、ライフイベントに使用するエネルギー(ストレス)を数値化しています。
この数値は「結婚という一大イベントを乗り越えるのに必要なパワー」を基準に、それぞれの出来事がどれくらい心を揺さぶり、エネルギーを消費するかを数値化したものです。
人生のストレスランキング TOP10
この尺度で点数化されたライフイベントをランキング形式で紹介します。
ストレスランキングにあなたの経験した出来事は入っていますか?
1位から順に見ていきましょう。
1位:配偶者の死(100点)
あらゆるライフイベントの中で、最も適応エネルギーを消費するのが「配偶者との死別」です。
配偶者は、心理学的にも「重要な他者」と呼ばれる存在です。その喪失は、単に家族がいなくなるだけでなく、「自分の半身をもぎ取られる」ようなアイデンティティの危機をもたらします。 これまでの「二人で一つ」だった生活習慣や将来の計画を、すべて「一人」仕様に書き換える(再適応する)作業は、想像を絶する精神的負荷がかかります。
この時期に「早く元気にならなきゃ」と焦ることは、ガス欠の車でアクセルを踏むようなものです。時間はかかりますが、悲しみには必ず波があります。
辛い時は専門的な「グリーフケア」を受けることを選択肢の一つとして持っておいてください。
2位:離婚(73点)
離婚が単なる失恋と違うのは、**「過去・現在・未来のすべてを一度に清算する作業」**だからです。 精神的な喪失感に加え、親権の争い、財産分与、引越し、世間体、姓の変更など、法的・社会的な手続きが山のように押し寄せます。
「死別」と異なり、相手がこの世に存在しているからこその葛藤や交渉が続くこともエネルギーを削り続ける要因です。
たとえ自分から望んだ離婚であっても、心は大きなダメージを受けています。
「スッキリしたはずなのに、なぜか涙が出る」といった反応は正常です。 離婚後のうつ状態を防ぐためにも、法的な相談は弁護士へ、心の整理は心理士へと、役割分担をして自分を支えるチームを作ってください。
3位:夫婦別居(65点)
1位、2位と続いて夫婦の関係に関するイベントが続きます。
別居の辛さは、「宙ぶらりんの状態(あいまいな喪失)」にある点です。 離婚のように法的な区切りがついているわけではなく、「関係修復」に向かうのか、「離婚」に向かうのか、ゴールが見えないままマラソンを走らされるような状態です。
毎日顔を合わせるストレスからは解放されますが、「この先どうなるんだろう」という慢性的な不安と、生活環境の急激な変化が重なり、脳は常に警戒モード(高ストレス状態)を解くことができません。
この時期は「白黒つけたい」という焦りが生じやすいですが、精神的に不安定な状態で重大な決断をするのは危険です。まずは「今は冷却期間(休む時間)」と割り切り、乱れた生活リズムを整えることに集中しましょう。
4位:刑務所への収監(63点)
ここでついに、夫婦関係以外のイベントが登場します。
この点数の高さは、**「自由と環境の完全な喪失」**を意味しています。 食事、睡眠、入浴、そして排泄に至るまで、生活の全てが管理され、自分の意志で決定できることが極端に制限されます。社会的な地位や役割を失うだけでなく、「自分で決める」という人間の尊厳に関わる部分が制限されることへの適応は、脳にとって凄まじい負荷となります。
私たち公認心理師は、収監された方々への心理的支援(矯正処遇など)も行っています。 「罪を犯したのだから当然」と思われるかもしれませんが、過度なストレスは再犯のリスクを高める要因にもなり得ます。
塀の中で自分を見つめ直し、社会に戻るための準備をするには、懲罰だけでなく、心理的なサポートによる「心の再構築」が不可欠なのです
5位:近親者の死(63点)
1位の配偶者の死(100点)と比較すると数値は下がりますが、それでも人生を揺るがす大きな喪失体験であることに変わりはありません。これには親、兄弟姉妹、そして子どもの死が含まれます。
この点数の差は 「悲しみが少ないから」ではありません。 この尺度はあくまで「生活サイクルの変化」を数値化したものです。同居している配偶者に比べ、別居している両親などの場合、日常生活のルーティン自体は維持されやすいため、点数上は低く出ることがあります。
しかし、心理的なダメージは別問題です。 特に「子どもの死」は、自然の摂理に反する出来事であり、その精神的苦痛は100点を超えると感じる方が大半でしょう。
「時間が解決する」と放置するのは危険です。 大切な家族を失った後の心のケア(グリーフケア)は、贅沢ではなく「必然」です。悲しみを無理に乗り越えようとせず、語れる場所や専門家を頼りながら、ゆっくりと喪失感と向き合っていくプロセスが必要です。
6位:怪我や病気(53点)
1位から5位までは「他者との別れ」や「環境の激変」でしたが、ここで初めて自分自身の健康問題が登場します。誰にでも起こりうる、非常に身近なストレスイベントと言えるでしょう。
痛みや苦しみはもちろんですが、入院による行動制限、将来への不安、治療費の心配などが重なり、53点という高い負荷がかかります。「病は気から」と言いますが、逆に**「身体の不調が心を蝕む」**ことも医学的に明らかです。
ちなみに、心理士の仕事は、カウンセリングルームの中だけではありません。 総合病院などには、外科や内科の病棟に出張して心のケアを行う**「精神科リエゾンチーム」**という仕組みがあります。
- ガン告知を受けて落ち込んでいる方
- 手術の不安で眠れない方
- 事故のショックでパニックになっている方
こうした「身体の病気と併発する心の不調」に対し、医師や看護師と連携して心理的なサポート(介入)を行います。 身体の治療をスムーズに進めるためにも、心のケアは欠かせない車の両輪なのです。
7位:結婚(50点) ★重要ポイント
結婚は「おめでとう!」と祝福されるようなイベントですが、7位にランクインです。
「結婚」はホームズとレイが点数を決める際の**基準点(アンカー)**となったイベントです。
心理学では、結婚のように嬉しい変化を「ユーストレス(良いストレス)」と呼びます。
しかし、脳にとっては「良い・悪い」は関係ありません。
結婚を機に身の回りにさまざまな変化が訪れます。
- 独身から既婚者へ
- 他人との共同生活(生活リズムの激変)
- 人生設計の変更
これら膨大な「新しい情報」を処理し、適応するために、脳はフル稼働でエネルギーを消費します。「幸せなはずなのに疲れる」のは、脳の仕組みとして当たり前の反応なのです。
新婚生活で「なんだか疲れたな」と思ってもそれは悪いことではありません。結婚の喜びと環境の変化の疲れを認めてあげることが心を楽にする第一歩です。また、結婚したからとずっと一緒にいないといけないわけではありません。カフェに行ったり、銭湯に行ったりして自分の時間をもつことも大切です。
8位:解雇(47点)
7位の結婚に続き、人生の基盤が大きく揺らぐ出来事がランクインしました。 似たような出来事に10位の「退職(45点)」がありますが、解雇の方が点数が高い理由は明白です。それが「予期せぬ、望まない別れ」だからです。
仕事を失うことは、単に「お給料がなくなる」以上のダメージを心に与えます。 カウンセリングの現場でも、仕事にまつわる悩みは非常に多く、この点数の高さも納得です。
なぜこれほど辛いのか? その正体は「社会での居場所を失うショック」です。
人は誰しも「社会とつながっていたい」「認められたい」という欲求を持っています。
私たちは無意識のうちに「仕事をしている自分=価値がある自分」と思い込んでいるため、解雇されるとまるで「人間としての価値」まで否定されたように感じてしまいます。
解雇や失職は、会社の都合や経済状況など、あなたにはどうしようもない理由で起こることがほとんどです。「仕事がなくなったこと」と「あなたの人間としての価値」は全く別物です。「今はたまたま所属先がないだけ」と事実を切り分けて考えましょう。また、仕事がなくなると朝起きる理由がなくなり、生活リズムが崩れやすくなります。これがメンタル不調の引き金になります。「朝は必ず7時に起きてコーヒーを飲む」など、小さな日課を守ることが、心の健康を保つ命綱になります。
9位:夫婦の和解・調停(45点) ★重要ポイント
「えっ、仲直りがストレス?」と驚かれるかもしれません。 しかし、これは「喧嘩」そのものよりも、「壊れた関係を修復する過程」の方が、はるかに精神的エネルギーを消費するという心理学的な事実を示しています。
喧嘩をしている時は、感情を爆発させることができます。しかし、和解のプロセスでは全く逆のことが求められます。
- 相手を傷つけないよう言葉を選ぶ
- 自分の感情をコントロールする
- 「また怒らせるのではないか」と顔色を伺う
いわば「薄氷の上を歩く」ような緊張状態が続くため、脳は休まる暇がありません。怪我のリハビリが痛みを伴うように、関係の修復にも「成長痛」のような痛みと疲れが伴うのです。
こうした「修復のストレス」が限界を超えると、せっかく和解したのに共倒れしてしまうことがあります。 私たち心理士は、個人の相談だけでなく、夫婦やカップルで受ける「カップルカウンセリング」も行っています。 二人だけで向き合うのが辛い時、第三者(専門家)が間に入ることで、安全に気持ちを整理し、修復のコストを下げることができます。
関係改善のための選択肢として知っておいてください。
10位:退職(45点)
多くの人が待ち望む退職が、トップ10の最後に入りました。 「これからは自由だ!」と喜んだのも束の間、半年もしないうちに急激に老け込んだり、無気力になったりするケースは少なくありません。
退職は、心理学的に見て2つの巨大な喪失をもたらします。
- 社会的役割の喪失(アイデンティティ・クライシス): 「〇〇会社の部長」といった肩書きや、「社会に必要とされている」という感覚がなくなることで、「自分は何者なのか?」という不安に襲われます。
- 時間の構造の喪失(ルーティンの崩壊):通勤、会議、昼食……会社によって強制的に作られていた「生活のリズム」が消滅します。「毎日が日曜日」という状態は、脳にとって「いつ起きて何をすればいいか、すべて自分で決めなければならない」という過重労働状態なのです。
退職後、何をして過ごせばいいかわからない」と相談に来られる方は非常に多いです。 大切なのは、遊びの予定でもいいので「新しいルーティン(日課)」を作ることです。「毎朝8時に散歩する」「火曜日は図書館に行く」など、生活に「枠組み」を作るだけで、心の適応コストはぐっと下がります。
また、趣味など達成感や喜びを感じることができる活動をすることが大切です。目の前にある新しいことにチャレンジしてもいいですし、「昔やっていて楽しかったこと」を思い出してまたやってみるということもできます。
【全リスト】11位〜43位のストレス点数一覧表
11位以降は以下の通りです。
| 順位 | ライフイベント(出来事) | ストレス点数 (LCU) |
| 11 | 家族の健康状態の変化(病気など) | 44 |
| 12 | 妊娠 | 40 |
| 13 | 性的な問題・困難 | 39 |
| 14 | 新しい家族が増える(出産、養子、親と同居など) | 39 |
| 15 | 仕事の再調整(事業の再建、会社の合併など) | 39 |
| 16 | 経済状態の変化(収入の減少・増加) | 38 |
| 17 | 親友の死 | 37 |
| 18 | 配置転換(仕事の内容や部署が変わる) | 36 |
| 19 | 配偶者との喧嘩の回数の変化 | 35 |
| 20 | 多額の借金(住宅ローンなど) | 31 |
| 21 | 借金やローンの担保権消失(差し押さえなど) | 30 |
| 22 | 仕事上の責任の変化(昇進、降格、責任の増減) | 29 |
| 23 | 子供の独立(進学、就職、結婚など) | 29 |
| 24 | 義理の親・親族とのトラブル | 29 |
| 25 | 個人の輝かしい成功(表彰、個人的な偉業) | 28 |
| 26 | 配偶者の就職・退職・離職 | 26 |
| 27 | 入学・卒業・退学 | 26 |
| 28 | 生活環境の変化(家の改築、環境悪化など) | 25 |
| 29 | 個人の習慣の変化(服装、マナー、交際など) | 24 |
| 30 | 上司とのトラブル | 23 |
| 31 | 労働時間や労働条件の変化 | 20 |
| 32 | 転居(引越し) | 20 |
| 33 | 転校 | 20 |
| 34 | 娯楽の変化(趣味や休日の過ごし方の変化) | 19 |
| 35 | 宗教活動の変化(頻度の増減など) | 19 |
| 36 | 社会活動の変化(サークル、町内会などの増減) | 18 |
| 37 | 少額の借金(カードローン、家電の分割払いなど) | 17 |
| 38 | 睡眠習慣の変化 | 16 |
| 39 | 親族の集まりの回数の変化 | 15 |
| 40 | 食習慣の変化(食事制限、外食の増減など) | 15 |
| 41 | 休暇(バケーション) | 13 |
| 42 | クリスマス | 12 |
| 43 | 些細な法律違反(駐車違反など) | 11 |
11位以下の項目を見て、「10点や20点なら大したことない」と思いませんでしたか?
実は、私たちが最も警戒するのは、大きなイベントよりも、こうした「小さな変化の積み重ね」です。
例えば、
- 仕事の担当が変わった(36点)
- 生活リズムが変わった(25点)
- 睡眠時間が変わった(16点)
これらが重なれば、あっという間に「配偶者の死(100点)」に匹敵する負荷になります。
大きな岩なら避けることができますが、靴の中に入った小さな砂利は、気づかないうちに足を血だらけにします。 41位の「休暇(13点)」や42位の「クリスマス(12点)」など、楽しいイベントであっても、それが続くときは「心はマラソンをしている状態」だということを忘れないでください。
あなたのストレス蓄積度は?「危険ライン」の判定基準
ランキングを見て「あ、これ当てはまる」「あれもそうだ」と思った方。 ぜひ一度、過去1年間に起きた出来事の点数をすべて足し算してみてください。
ホームズとレイの研究では、その合計点数によって「近い将来(翌年)、健康障害を引き起こす確率」が統計的に予測されています。
あなたの今の状態は、信号機で言うと何色でしょうか?
ストレス点数によるリスク判定
- 🟢 150点未満:【青信号】(軽度)
- 比較的安定しています。今の生活リズムを維持しましょう。ただし、「ちりつも」のストレスを見逃さないよう、日々のセルフケアは忘れずに。
- 🟡 150〜299点:【黄色信号】(中等度)
- 注意が必要です。 半分の確率で、翌年に何らかの心身の不調(うつ状態、慢性疲労、免疫低下など)が現れる可能性があります。「最近疲れが取れない」と感じているなら、すでに体からのサインが出ているかもしれません。
- 🔴 300点以上:【赤信号】(重度)
- 危険水域です。 統計上、8割という非常に高い確率で、近い将来にメンタルヘルス不調や身体疾患を発症するリスクがあります。今、あなたが無事でも、それは「気力」でカバーしているだけかもしれません。脳はすでにオーバーヒート状態です。
公認心理師が教える「点数が高かった時」の対策
計算してみて、予想以上に点数が高かった方もいるかもしれません。 でも、怖がる必要はありません。点数が高いということは、それだけあなたが「変化の波を乗りこなそうと頑張ってきた」という証拠です。
対策1:変化をこれ以上重ねない
コップの水が溢れそうな時は、それ以上水を入れないことが鉄則です。
人生には、自分でコントロールできない変化(不意のトラブルなど)と、自分でコントロールできる変化(引越し、転職、結婚など)があります。 点数が高い時は、「自分で決められる変化」を意識的に先送りしてください。
- 悪い例: 離婚調停中(ストレス大)に、気分を変えるために転職(変化)をする。
- 良い例: 離婚調停中は、仕事の環境はあえて「現状維持」し、エネルギーを温存する。
「今は動かない」という決断も、立派な危機管理です。
対策2:睡眠と「何もしない時間」の確保
すり減った「適応エネルギー」を回復させる唯一の方法は、休息です。 特に睡眠は、脳の老廃物を洗い流し、感情を整理する最強のメンテナンス時間です。
また、意識してほしいのが「何もしない時間」です。 現代人は、隙間時間さえあればスマホを見て情報を詰め込みがちです。これでは脳が休まりません。
- お風呂にスマホを持ち込まない
- 寝る前の30分は情報を遮断する
- 休日はあえて「予定」を入れない
「何もしないなんて、怠けているみたい」と罪悪感を持つ必要はありません。「何もしない」をしている、つまり「急速充電中」なのだと考えてください。
対策3:セルフケアをする
セルフケアとは、自分自身で自分の心の回復を手伝うことです。
みなさんはスマホの充電も毎日欠かさないはずです。なぜなら、「充電をしないと動かなくなる」と知っているからです。
しかし、自分自身のこととなるとどうでしょうか? 「忙しいから」「自分さえ我慢すれば」と、ケアを後回しにしていないでしょうか。人間も機械と同じで、メンテナンスなしで走り続ければ、いつか必ずガス欠を起こします。
先ほどのストレスランキングで点数が高かった方は、今まさに「バッテリー残量が赤く点滅している状態」と言えます。
対策4:専門家への相談
専門家は「荷下ろし」のパートナーです。
一人で抱え込むには、その荷物は重すぎます。 カウンセリングは、病気の人だけのものではありません。絡まった感情の糸を解きほぐし、背負いきれない荷物を安全に「荷下ろし」するための作戦会議の場として利用してください。
大切な人が辛い時にあなたができること
大きなストレスイベントと対処法について紹介しました。
私たち心理士は心の専門家ではありますが、支援を届けられない人たちがいます。
心理士はセラピーを行いますが、心の不調をケアしている人は実は私たち専門家ではなく、日常生活で関わる人たちです。
あなたも大切な人が辛い状況にいるときにケアをすることができます。ぜひ、自身と周りの人のメンタルヘルスに関心を持ってみて下さい。
新しい景色がそこにはあると思います。
まとめ
結婚や昇進など、人生の嬉しいステージアップの時こそ、実は心のエネルギー切れに注意が必要です。 私たちはロボットではありません。良い変化であっても、慣れるまでは疲れて当たり前なのです。
「頑張らなきゃ」とアクセルを踏むのは一旦お休みして、変化を乗り越えているご自身を、いつも以上に労ってあげてください。
参考文献
Holmes, T. H., & Rahe, R. H. (1967). The Social Readjustment Rating Scale. Journal of Psychosomatic Research, 11(2), 213–218.
Rahe, R. H. (1975). Epidemiological studies of life change and illness. International Journal of Psychiatry in Medicine, 6(1-2), 133–146.
