「また同じことを考えてしまった」「気づいたら最悪の結論になっている」——そんな経験はありませんか?
頭の中でぐるぐると繰り返す思考を「自動思考」と呼びます。自動思考は気づかないうちに気分や行動に影響を与えており、放っておくと気持ちがどんどん落ち込んでいくことがあります。
このワークシートは、認知行動療法(CBT)の技法をもとに、自動思考を13のステップで丁寧に検討していくための無料ツールです。書き出すことで思考のクセに気づき、別の見方を見つけるお手伝いをします。
こんなときに使えます
- 落ち込みや不安が続いていて、その理由がよくわからないとき
- 何度も同じことを考えてしまい、頭の中から離れないとき
- 物事をネガティブに捉えすぎていると感じるとき
- カウンセリングや自己学習の一環として、思考を整理したいとき
ワークシートを使ってみよう
正解はありません。自分のペースで、正直に書いてみてください。
出典:ベック, J. S. (2022). 認知行動療法実践ガイド:基礎から応用まで 第3版 (伊藤正哉・神村栄一・藤澤大介 監訳). 星和書店. (原著出版 2020) p.377
状況と思考
思考を検討
別の視点
次の一歩
周囲で起きたこと、または内面で起きたこと(強い感情・苦痛な感覚・イメージ・白昼夢・フラッシュバック・将来への心配など)
当てはまるものをタップ/クリックして選択(複数可)。PCではホバーで説明が表示されます。
その思考を支持する事実や根拠
反証・例外・見落としていた事実
同じ状況を別の角度から見ると?
自分自身にも同じ言葉をかけてみましょう
補足:認知の偏りとは?
ワークシートのSTEP2では「認知の偏り」を確認します。認知の偏りとは、思考のクセのようなものです。気分が落ち込んでいるときや強いストレスを感じているときに起きやすく、事実よりもネガティブな方向に考えが引っ張られてしまいます。
たとえば、こんな思考パターンがあります。
- 全か無か思考:「完璧でなければ失敗」と白か黒かで考えてしまう
- 過度の一般化:一度の失敗から「いつも自分はダメだ」と広げてしまう
- 感情的決めつけ:「不安を感じるから危険なはず」と感情を根拠にしてしまう
- すべき思考:「〜すべき」と自分に厳しすぎるルールを課してしまう
ワークシートには10の思考の癖が一覧になっています。「自分にはどのクセが多いのだろう?」と気になった方は、以下の解説記事も参考にしてみてください。
→ 【公認心理師が解説】思考の癖に気づく|認知行動療法(CBT)で学ぶ10の思考パターン
使い方のポイント
正解はありません
ワークシートに「正しい答え」はありません。思い浮かんだことを素直に書き出すことに意味があります。うまく書けなくても大丈夫です。
書き出すだけでも効果があります
頭の中で考え続けるより、言葉にして外に出すだけで気持ちが整理されることがあります。全部の項目を完璧に埋める必要はありません。気になる質問だけ取り組んでみてください。
記録として残しておくと役立ちます
ワークシート下部の「印刷・PDF保存」ボタンで手元に残しておくことができます。カウンセリングの場に持参して、支援者と一緒に振り返ることもできます。
関連コンテンツ
- 【公認心理師が解説】思考の癖に気づく|認知行動療法(CBT)で学ぶ10の思考パターン
- 【無料ツール】心がモヤモヤした時に。7つのステップで気持ちを軽くする「認知再構成シート」
- 【無料ツール】活動記録表 — 使い方ガイド【認知行動療法】
もっと深く学びたい方へ
ワークシートで思考を検討する練習ができたら、認知行動療法の考え方をさらに深める本もあります。入門書からセルフヘルプ本まで、公認心理師が目的別に選んだ5冊を紹介しています。
→ 【公認心理師が厳選】認知行動療法のおすすめ本5選|うつのセルフケアに使える一冊は?
ご注意
このツールは認知行動療法の考え方をもとにした参考ツールであり、医療行為・診断を目的としたものではありません。強いつらさが続いている場合は、医療機関やカウンセリング機関への相談をお勧めします。