【公認心理師が解説】アルツハイマー型認知症とは?”もの忘れ”との違いと進行とつきあう攻略ルート

記憶・見当識・計画・空間認識の4つの症状を学ぶ女性と黒柴のだびで 精神疾患・発達障害

みなさん、こんにちは。公認心理師のだびでです。

「さっき話したことを、また何度も聞いてくる」

「財布がない、誰かに盗られたと言い出すことが増えた」

「慣れているはずの道で、迷って帰れなくなった」

家族のこんな変化に、「もしかして認知症かも」と不安を感じている方は少なくないと思います。また、自分自身の物忘れが気になっている方もいるかもしれません。

アルツハイマー型認知症は、認知症の中で最も多いタイプです。ゲームでたとえるなら、脳の中にある「マップ(地図)」が、新しく書き込んだ場所から少しずつ消えていく状態です。それでも、昔から何度も通った道や、大切な人への気持ちは長く残っていることが多くあります。マップが変わっていく中でも、本人と仲間(家族や支援者)が一緒に工夫することで、その人らしい冒険を続けていくことができます。

この記事では、公認心理師の立場から、アルツハイマー型認知症の特徴や症状、似た病気との違い、そして進行とつきあっていくための攻略ルートを整理します。

この記事でわかること

  • アルツハイマー型認知症と”年齢によるもの忘れ”との違い
  • 病気が起こる仕組みとリスク要因
  • 中核症状と行動・心理症状(BPSD)、進行の段階
  • 間違えやすい病気・治療で改善できる認知症
  • 治療・接し方のコツ・使える制度と相談先

注意:この記事は公認心理師の立場から情報提供を目的として書いています。認知症かどうかの診断は医師が行うもので、この記事で診断することはできません。気になる症状がある場合は、かかりつけ医やもの忘れ外来、地域包括支援センターなどにご相談ください。

アルツハイマー型認知症とは?【定義と位置づけ】

認知症とは、いったん発達した記憶や判断などの認知機能が、病気によって低下し、日常生活に支障が出ている状態のことです。アルツハイマー型認知症は、その原因となる病気のひとつで、脳の神経細胞が少しずつ失われていくことで、記憶や考える力がゆっくりと低下していきます。

“年齢によるもの忘れ”との違い

年齢を重ねると、誰でも物忘れは増えていきます。アルツハイマー型認知症による物忘れとの違いを比べてみましょう。

比べるポイント年齢によるもの忘れアルツハイマー型認知症による物忘れ
忘れ方体験の一部を忘れる(何を食べたか思い出せない)体験そのものを忘れる(食べたこと自体を忘れる)
ヒントを出すと思い出せることが多い思い出せないことが多い
忘れたことへの自覚「忘れっぽくなった」と自覚している忘れたこと自体に気づきにくい
生活への影響大きな支障はない約束、料理、お金の管理などに支障が出る
進み方ほとんど進まない、または非常にゆっくり少しずつ進んでいく

ただし、この表は目安です。「年齢のせいだろう」と様子を見ているうちに時間がたってしまうこともあるため、気になる変化が続くときは、早めに相談することをおすすめします。

認知症の中での位置づけ

認知症にはいくつかのタイプがあり、アルツハイマー型認知症は、日本では認知症の方の約6〜7割を占める、最も多いタイプだといわれています。

ほかに、幻視やパーキンソン症状が特徴のレビー小体型認知症、行動や性格の変化が目立つ前頭側頭型認知症、脳梗塞などによって起こる血管性認知症などがあります。タイプによって症状や進み方、必要な支援が異なるため、「認知症」とひとくくりにせず、タイプを知ることが大切です。

どれくらい身近な病気?

厚生労働省の研究班の推計によると、2022年時点で、65歳以上の高齢者のうち、認知症の人は約443万人(12.3%)、認知症の一歩手前とされる軽度認知障害(MCI)の人は約559万人(15.5%)とされています。高齢者のおよそ4人に1人が、認知症かMCIという計算になります。

認知症は、決して特別な病気ではありません。誰にとっても、自分や家族の身に起こりうる、身近な病気です。

原因・背景

アミロイドβとタウがたまる仕組み

アルツハイマー型認知症は、脳の中に「アミロイドβ」や「タウ」というたんぱく質がたまることで起こると考えられています。本来なら体の中で処理されるはずのこれらのたんぱく質がたまると、周りの神経細胞が傷つき、少しずつ脳のはたらきが低下していきます。

特に、記憶をつかさどる「海馬」や、考えたり判断したりする「大脳皮質」の神経細胞がダメージを受けると、物を覚えたり、考えたり、判断したりする力に影響が出てきます。

アミロイドβは、症状が現れる何年も前から、少しずつたまり始めていると考えられています。ゲームでいえば、プレイヤーが気づかないうちに、マップの裏側で少しずつ変化が進んでいるような状態です。

リスク要因

アルツハイマー型認知症の最大のリスク要因は、年齢です。年齢が上がるほど、発症する人の割合は高くなります。そのほかにも、次のような要因が関係していると考えられています。

  • 遺伝的な要因
  • 高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病
  • 難聴(聞こえにくさ)
  • 運動不足
  • 喫煙、過度の飲酒
  • 人とのつながりが少ない、社会的な孤立

国際的な報告では、こうした生活習慣などの見直しによって、認知症の一部は予防したり、発症を遅らせたりできる可能性があると示されています。ただし、こうした要因があっても、必ず認知症になるわけではありません。また、どれだけ気をつけていても、認知症になることはあります。認知症になったことを、本人や家族の「努力不足」と捉える必要はありません。

若年性アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症は65歳以上で発症することが多い病気ですが、65歳未満で発症することもあり、これを若年性認知症と呼びます。働き盛りの世代で発症するため、仕事や家計、子育てへの影響が大きく、早めに支援につながることが特に大切です。各都道府県には、若年性認知症の人や家族の相談に応じる窓口も設けられています。

症状・特徴で整理する

アルツハイマー型認知症の症状は、大きく2つに分けられます。

症状のグループどんな症状か主な例
中核症状脳の神経細胞が傷つくことで、直接起こる症状記憶障害、見当識障害、実行機能障害、視空間障害
行動・心理症状(BPSD)中核症状に、本人の性格や環境、体調などが影響して起こる症状ひとり歩き、物盗られ妄想、不安、イライラ、意欲の低下

中核症状

記憶障害

初期に気づかれやすいのは、最近のことを覚えておく力の低下です。特に、新しい情報を記憶する力が弱くなります。「同じ話を何度もする」「財布や鍵をどこに置いたか忘れる」「約束や予定を忘れる」といった症状が見られ、数分前の出来事を覚えていられないこともあります。

本人はこうした変化に気づいていないことも多く、周りから指摘されて初めて気づくこともあります。一方で、昔の記憶は比較的よく残っていることが特徴です。マップでいえば、最近書き込んだ場所から消えていき、昔から何度も通った道は長く残っているのです。

見当識障害

時間・場所・人がわからなくなる症状です。

  • 時間:今日が何月何日か、何曜日かといった時間の感覚が、少しずつわかりにくくなります。季節や昼夜の区別がつきにくくなることもあります
  • 場所:今いる場所がわからなくなり、慣れた道でも迷ってしまうことがあります。本人にとっては、強い不安や恐怖を感じる体験です
  • 人:病気が進むと、近所の人や、家族の顔や名前がわからなくなることもあります

家族の名前や顔を忘れられてしまうことは、家族にとってとてもつらい出来事です。しかし、それは病気の症状であり、家族への気持ちが失われたわけではありません。

実行機能障害

計画を立てたり、順序立てて物事を進めたりする力が弱くなる症状です。いつも作っていた料理の手順がわからなくなる、銀行での手続きができなくなる、いくつかのことを同時に進められなくなる、といった形で現れます。

物忘れほど目立たないため、家族や周りの人が気づくのが遅れがちですが、初期から現れることもある大切なサインです。

視空間障害

物の位置や形、距離などを正しく捉えることが難しくなる症状です。服の前後や向きがわからなくなる、家具にぶつかりやすくなる、車の運転で距離感がつかめなくなるといった困りごとが起こります。

行動・心理症状(BPSD)

行動・心理症状(BPSD)は、中核症状に、本人の性格や環境、体調などが影響して現れる、行動や心理面の変化です。現れ方は人によって大きく異なり、周りの関わり方や環境を工夫することで、和らぐことも多い症状です。

ひとり歩き

時間や場所がわからなくなることで、外から見ると目的もなく歩き回っているように見えることがあります。以前は「徘徊」と呼ばれていましたが、本人の中には「家に帰りたい」「仕事に行かなくては」など、はっきりとした理由があって歩いていることが多いため、最近では「ひとり歩き」などと言い換えられることも増えています。

物盗られ妄想

自分でしまった物の場所を忘れてしまい、「誰かが盗った」と思い込んでしまう症状です。自分が忘れたという自覚がないため、「盗まれた」と考えてしまうのです。身近で一生懸命お世話をしている家族が、疑われる対象になりやすいことも知られています。

感情の変化

ちょっとしたことで急に泣いたり、怒ったりと、感情のコントロールが難しくなることがあります。反対に、何事にも関心を示さなくなったり、やる気がなくなったりすること(アパシー)もあります。不安や気分の落ち込みが目立つこともあります。

進行の段階

アルツハイマー型認知症は、一般的に、何年もかけてゆっくりと進行していきます。進み方には個人差があります。

段階主な特徴
軽度認知障害(MCI)物忘れはあるが、日常生活はおおむね自立している。認知症の一歩手前の段階
軽度物忘れが目立ち、料理やお金の管理など、複雑な作業に手助けが必要になる
中等度見当識障害が目立ち、着替えや入浴など、日常生活の多くの場面で手助けが必要になる
重度会話や歩行が難しくなり、生活のほとんどに介助が必要になる

MCIの段階でわかれば、後で紹介する新しい治療の対象になる可能性があり、生活の工夫や、将来に向けた準備を始める時間も持てます。早く気づくことには、大きな意味があります。

間違えやすい・併発しやすいもの(鑑別)

物忘れや認知機能の低下は、アルツハイマー型認知症以外の原因でも起こります。中には、治療によって改善できるものもあるため、専門家による見極めが大切です。

病気・状態アルツハイマー型認知症との主な違い
年齢によるもの忘れ体験の一部を忘れるが、ヒントで思い出せる。生活への支障はほとんどない
軽度認知障害(MCI)認知機能の低下はあるが、日常生活はおおむね自立している
うつ病(仮性認知症)気分の落ち込みや意欲の低下から、物忘れのように見える。本人が「忘れっぽくなった」と強く訴えることが多い
せん妄体の病気や薬などをきっかけに、数時間〜数日の短い間に意識が混乱する。日によって大きく変動する
レビー小体型認知症幻視、パーキンソン症状、認知機能の変動が目立つ
前頭側頭型認知症物忘れより先に、行動や性格の変化が目立つ。比較的若い年齢で発症しやすい
治療で改善できる認知症正常圧水頭症、甲状腺機能低下症、ビタミン不足などによって、認知機能が低下することがある

うつ病との違い

高齢の方のうつ病では、気分の落ち込みよりも、物忘れや集中力の低下が目立ち、認知症のように見えることがあります。これを「仮性認知症」と呼ぶことがあります。うつ病は治療によって改善が期待できるため、見極めがとても大切です。うつ病についてはうつ病の記事で解説しています。

せん妄との違い

せん妄は、体の病気や脱水、薬の影響などをきっかけに、急に意識が混乱する状態です。入院中や手術の後などに起こりやすく、多くは原因を取り除くことで改善します。認知症の方はせん妄を起こしやすいため、「急に様子がおかしくなった」ときは、体の不調がないかを確認することが大切です。

治療で改善できる認知症

正常圧水頭症や甲状腺機能低下症、ビタミンB12の不足などによって、認知機能が低下することがあります。これらは、原因となる病気を治療することで改善する可能性があります。医療機関で血液検査や脳の画像検査を行うのは、こうした原因を見逃さないためでもあります。

ほかのタイプの認知症については、レビー小体型認知症と前頭側頭型認知症の記事で解説しています。

進行とつきあう攻略ルート

治療のゴール:その人らしい生活を長く続けること

現在のところ、アルツハイマー型認知症を完全に治す方法はありません。治療の目標は、症状の進行をできるだけゆるやかにしながら、本人がその人らしく、安心して暮らせる時間を長くすることです。

ゲームでいえば、マップが変わっていく中でも、道しるべを置いたり、仲間と手分けしたりしながら、冒険を続けていくための攻略法です。

薬物療法

症状の進行をゆるやかにすることを目的とした薬は、いくつかあります。

  • コリンエステラーゼ阻害薬(ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン)・メマンチン:以前から使われている薬で、認知機能の低下をゆるやかにする効果が期待されます
  • 抗アミロイドβ抗体薬(レカネマブ、ドナネマブ):脳にたまったアミロイドβに働きかける新しいタイプの薬です。日本ではレカネマブが2023年、ドナネマブが2024年に承認されました。対象は、検査で脳にアミロイドβがたまっていることが確認された、アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)や軽度の認知症の方に限られます。点滴で定期的に通院する必要があり、脳のむくみや出血などの副作用がないかをMRIで確認しながら治療を進めます

どの薬が合うかは、病気の段階や体の状態によって異なります。また、眠れない、気分が落ち込むなどの行動・心理症状がつらい場合は、それを和らげる薬が使われることもあります。

非薬物療法・環境調整

薬による治療と同じくらい大切なのが、心理的・社会的なサポートと、安心できる環境づくりです。回想法(昔の思い出を語り合う方法)や音楽療法、適度な運動、人との交流などが、生活の質を保つのに役立つと考えられています。

日常の中での混乱や不安を減らすために、次のような工夫ができます。

  • 家具の配置は、なるべく変えない
  • よく使う物は、見つけやすい決まった場所に置く
  • 毎日の生活リズム(起床、食事、就寝の時間)を一定に保つ
  • カレンダーや時計を見えるところに置き、日付や時間がわかるようにする
  • 夜は程よい明るさにして、安心して眠れるようにする

ゲームでいえば、マップの中に「道しるべ」を置いていくような工夫です。こうした小さな工夫が、本人の安心と生活の質を大きく支えます。

接し方のコツ

  • 否定しない:「さっきも言ったでしょ」「盗まれてなんかいない」と否定すると、本人は混乱し、傷ついてしまいます。まずは本人の気持ちを受け止めましょう
  • できることを奪わない:時間がかかっても、本人ができることは本人に任せることが、自信と生活の力を保つことにつながります
  • 短く、ゆっくり、ひとつずつ伝える:一度にたくさんのことを伝えると混乱しやすいため、シンプルに伝えます
  • 本人の世界に寄り添う:物盗られ妄想があるときは、「一緒に探そう」と寄り添い、本人が見つけられるようにすると、落ち着くことがあります

公認心理師の関わり

神経心理学検査

公認心理師は、認知症の診断の補助や、認知症の程度を把握するために、認知機能検査を実施します。検査の結果は、本人の状態に合わせた支援を考えるうえでも重要な情報になります。よく実施される検査には、次のようなものがあります。

  • 改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
  • MMSE
  • 前頭葉評価バッテリー(FAB)
  • アルツハイマー病評価尺度(ADAS)
  • Clinical Dementia Rating(CDR)
  • 時計描画テスト(CDT)

なお、これらの検査は、自動車免許の更新時に行われる認知機能検査とは別のものです。また、検査の内容を事前に調べて練習してしまうと、正確な評価ができず、本人に合った支援を考えることが難しくなります。受診前に検査の内容を調べたり、本人に教えたりすることはおすすめしません。

本人・家族への支援

検査の結果をわかりやすく伝え、その方の認知機能に合わせた日常生活の工夫を提案します。また、検査結果から、本人が「まだできること」や「得意なこと」を見つけ出し、それを活かせる環境づくりを、医師や看護師、作業療法士、ケアマネジャーなどと協力して考えていきます。家族の方へのカウンセリングや、接し方の相談に応じることも、大切な役割です。

使える制度と相談先

  • 地域包括支援センター:市区町村ごとに設置されている、高齢者の暮らしの総合相談窓口です。「どこに相談すればいいかわからない」ときは、まずここに相談してみてください
  • かかりつけ医・もの忘れ外来:物忘れが気になるときの最初の受診先として相談できます
  • 認知症疾患医療センター:認知症の専門的な診断や相談を行う医療機関で、各都道府県に設置されています
  • 介護保険サービス:要介護認定を受けることで、デイサービスや訪問介護、ショートステイなどを利用できます
  • 認知症基本法:2024年1月に施行された法律で、認知症の人が尊厳を保ちながら希望を持って暮らせる「共生社会」の実現を目指しています

家族自身のケア

認知症の方を支える家族は、毎日の介護で心身ともに疲れがたまりやすくなります。「介護うつ」や燃え尽きを防ぐためにも、家族自身が休むことはとても大切です。

デイサービスやショートステイを利用して休む時間をつくる、同じ立場の家族が集まる家族会や認知症カフェに参加して悩みを共有するなど、一人で抱え込まない工夫をしてください。家族が元気でいることは、本人にとっても大切な支えになります。

まとめ

  • アルツハイマー型認知症は、認知症の中で最も多いタイプで、高齢者の誰にでも起こりうる身近な病気です
  • 年齢によるもの忘れとの違いは、「体験そのものを忘れる」「生活に支障が出る」「少しずつ進む」ことにあります
  • 物忘れの原因には、うつ病や治療で改善できる病気もあるため、早めの受診が大切です
  • 薬物療法に加えて、環境の工夫や接し方、制度の活用によって、その人らしい生活を長く続けることを目指します

最も大切なのは、「認知症になると何もわからなくなる」という誤解をなくすことです。記憶に問題があっても、感情や大切な思い出は残っています。その人らしさも変わりません。症状の特徴と本人の人生を知ることで、「なぜそういう行動をするのか」が理解でき、適切な支援ができるようになります。

認知症の方は「困った人」ではなく「困っている人」です。周りの私たちが理解を深め、暮らしやすい環境を整えることで、認知症の方も安心して生活できる社会を一緒につくっていきましょう。

よくある質問

Q. アルツハイマー型認知症は予防できますか?

確実に予防する方法はまだありません。ただし、生活習慣病の管理、運動、聞こえの対策、人との交流などが、発症のリスクを下げたり、発症を遅らせたりする可能性があると考えられています。

Q. 遺伝しますか?

ごく一部に、遺伝が強く関係するタイプもありますが、多くのアルツハイマー型認知症は、年齢や生活習慣など、さまざまな要因が重なって発症すると考えられています。家族に認知症の人がいるからといって、必ず発症するわけではありません。

Q. 本人に病名を伝えるべきでしょうか?

本人の状態や希望、家族の考えによって異なります。病名を知ることで、本人が自分の今後について考え、希望を伝える機会を持てるという面もあります。伝え方や時期については、主治医と相談しながら決めていくことをおすすめします。

Q. 本人が受診を嫌がります。どうすればいいですか?

「認知症の検査に行こう」ではなく、「健康診断に行こう」「最近疲れているようだから一度診てもらおう」など、本人が受け入れやすい言葉で誘ってみてください。かかりつけ医に事前に相談したり、地域包括支援センターに相談したりすることもできます。

▶ 次のステップ

② もう少し深く学びたい人へ

ぜんぶわかる認知症の事典の表紙

『ぜんぶわかる認知症の事典』

監修:河野和彦/成美堂出版(2019年)

4大認知症の特徴を、図やビジュアルで比較しながら理解できます。

マンガでわかる!認知症の人が見ている世界の表紙

『マンガでわかる!認知症の人が見ている世界』

監修:川畑智/文響社(2022年)

認知症の人の体験や行動の背景を、マンガを通して本人の視点から考えられます。

他の本は「だびでの本棚」で探す →

③ つらさが続くときは、ひとりで抱えない

日常生活に支障が出ているときは、医療機関や相談窓口を頼ってください。相談先の探し方、こころの健康相談統一ダイヤル(厚生労働省)も参考にしてください。

参考文献

  • 厚生労働省. (2024). 認知症及び軽度認知障害の有病率調査並びに将来推計に関する研究(研究代表者:二宮利治). https://www.mhlw.go.jp/content/001279920.pdf
  • 黒川由紀子・扇澤史子(編). (2018). 認知症の心理アセスメント はじめの一歩. 医学書院.
  • 河野和彦. (2016). ぜんぶわかる認知症の事典: 4大認知症をわかりやすくビジュアル解説. 成美堂出版.
  • 川畑智. (2021). マンガでわかる! 認知症の人が見ている世界. 文響社.

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